パジャマストーリー 2
「パジャマストーリー 1」からの続き…
パジャマが組長さんの息子。
いくら彼が自分で言い出したこととはいえ、
初めにそれを聞いた時、僕は驚くよりも先に、色んなことが妙に納得できた気がした。
なるほど、パジャマは組長の息子だからこそ、こんなだらしない格好やとぼけた感じでもなんとかヤ○ザをやっていけているのか、とか。
いつも組長のことを「親父」「親父」って呼んでたのは、てっきりヤ○ザが組長を呼ぶ時のあの特有の呼び方かと思ってたけど、パジャマの場合は本当の親父さんの意味でもあったんだな、とか。
組長さんも、きっとパジャマのことはダメ息子だと思っていて、その素行には手を焼いているんだろうな、とか。
パジャマがいつも一人でいるのは、他の組員も、彼と連れ立っても変に気を遣うだけで、あんまり得は無いって分かっているからなんだろうな、とか。
とにかくパジャマは、いつもやることが無くて暇だからここに来るんだろうな、とか。
まあ、これはもちろん全部僕が勝手に想像しただけのことなんだけど、
それでも僕は、とにかくパジャマが組長の息子だということを、特に疑うこともなく、自然と信じることができたのである。
ただ、そのことを僕に告げてからというもの、なんだかパジャマ自身の態度も少しずつ変化してきた。
なんというか、僕に対して高圧的になってきたというか、偉そうになってきたというか。
もちろん、ヤ○ザだからそんな態度は当たり前といえば当たり前かもしれないけど、
パジャマの場合、今までの行動や風貌が全くヤ○ザっぽくなかったから、その変化はやはり僕にはすごく心地悪いものに感じた。
具体的に言うと、
「お前のことはもう何年も前から知ってるんや。お前がここで無事に商売できてるのは、俺がいつも組に口をきいたってるからやぞ。」
などと突然言い出したりとか、
「もし俺に歯向かったりしたら、これからはショバ代払わすからな。」
と怖い顔でちょっぴり脅してきたりなどなど。
わー!
このままいくと、僕にとってどうでもいい存在だったはずのパジャマが、僕の仕事をおびやかす歴(れっき)とした一人のチンピラになってしまうー!
わー!
パジャマがジャマにー! (注;僕はダジャレが嫌いです)
それにしても、一体彼は何が目的なんだろう。
こちらから聞いてもいないのに自ら組長の息子であることを急に明かしてきたり、それ以来段々と高圧的な態度になってみたり…。
単なる気まぐれだったらまだいいんだけど、もしかしてこの変化には何か別の意味があるんだろうか。
なんだか少しだけ嫌な予感がする…。
しかし、それからしばらくすると、僕の予感は最悪な方向に的中してしまう。
ある日、パジャマが実際に僕にお金を要求しだしたのだ…。
つづく…。
P.S.
僕の世界一周の旅の最初の訪問地であるブラジル「リオデジャネイロ州」の山間部で、11日から12日にかけて豪雨による大洪水が発生し、今現在500人以上の方が亡くなり、1万人以上の方が避難、ブラジルでの過去最大規模の惨事となっています。
正直、なんでこんなタイミングでピンポイントで「リオ」なんだ、というやるせない気持ちはありますが、やはり今はただ1日も早い現地の復興をお祈りしています。
(リオの中心部からは数百キロ離れた山間部での洪水なので、旅に出発できないというわけではありません。)
ブラジルに少しでも笑顔が戻ればいいんだけど…。
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