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2006年9月14日 (木)

古い日記

Photo_3

今日(昨日?)は仕事が休みの日だったので、珍しく部屋の掃除などをしていたら、TV台の下から昔の日記が出てきました。

以前お話した日本一周の旅の時につけていた旅日記です。

時期の違う、良元優作との2人旅バージョンと、半年続いた1人旅バージョンがあります。

しかし、旅日記とは名ばかりで、どちらも初めの1ヵ月分ぐらいすら書けていない、未完成品となっています。

僕の性格上、あまりにも細かく書きすぎて量が多くなり、その日の出来事をその日の内に書ききれなくなって、次の日次の日と先送りしているうちに未完のまま旅が終わってしまったのです。

(このブログも、そうなってしまわないことを願うが…。)

とにかく、未完とはいえ、懐かしくなって、今日はその2つの日記をじっくりと読み返してみました。

すると、やはり文章自体は若い部分もたくさんあるんですが、読み進めるうちに、当時の熱い想いがよみがえってきて、なんだか胸まで熱くなってきたんです。

そっか、俺は若いうちに、こんな貴重な経験をしてきたんやなあ。

すごい財産やなあ。と。

そして、なんだかせっかく書いたこの日記、このままTV台の下に埋もれさせとくのはもったいなくなってきました。

そりゃあ、今よりもっと若い僕が書いたものだから、内容や文章も薄かったり粗かったりする部分はたくさんあるけど、このブログを使って、少しは日の目を浴びさせてやろうという気になったんです。

というわけで、これからたま~にその日記の一部を、このブログに載せていきたいと思います。

みなさんも、どうかお付き合いのほどよろしくお願いします。

まず今日は、2人旅のほうの日記から。

これは、別にどーってことはない話なんですが、なんだか少しだけ気になったので、載せておきます。

山口県でのちょっとした出来事。

ちなみに、僕も優作も、当時23歳でした。

『   
     2000.10.21(土)

昨日、あの後すぐに広島を出発した俺らは、福岡に向かうことにした。
途中、山口県の国道沿いの駐車場で仮眠をとった。

女の子の声で目が覚めた。

「そんなとこ入っちゃ危ないよ。
こっちへおいで。」

見ると、小さな女の子が俺らの車の横で、車の下をのぞきこみ、両手を前に出している。

「どうしたん?」

俺が、車のドアを開け尋ねると、

「子猫が、車の下に入りこんでしまったんです。」

と、困った顔。

「君の猫?」

「ちがいます。
この駐車場に住んでいるノラ猫です。」

小っちゃいのにえらいていねいな言葉遣いや。

車から降りて見てみると、確かに子猫が車の下にうずくまっている。
俺が手を差し入れてゴチャゴチャすると、車の下から逃げていった。

一件落着。

「ところで、おじさん達は、ここで何をしているの?」

お☆お☆おじさん!?

ここはどこ?わたしはだあれ?もう何も見えない、聞こえない…。

いつかは、この時が来るとは思っていたが、まさかこんなに早くおとずれるとは…。

たかゆき 弱冠23歳。
ただ今より、おじさんの仲間入りであります。敬礼。

「お、おじさん達は、ここで寝てたんだよ。
君は、こんな所になんでおるん?」

「さっきここを通りかかったら、かわいい猫がたくさんいたんで、家まで帰ってから三輪車で戻ってきたの。」

「何年生?」

「3年生です。」

見渡すと、確かにたくさんのノラ猫がおる。
女の子は、その中の一匹を指さし、言った。

「あの黒い子猫がとっても小っちゃくてかわいいんだけど、こんな駐車場じゃ、ろくにご飯も食べられなくてかわいそうだし、車にひかれたりしたら大変だから、家に連れてかえって、飼ってあげたいと思うの。」

必死で、飼うための理由をこじつけている感じだったが、子供というのはたいていそういうもんや。
俺が何を言ってもはじまらん。

「家の人は、許してくれるんかいな。」

「うん、だから、今から捕まえて、一度家に連れてかえって、お母さんに見せてこようと思うの。
そうしたら、許してくれるかもしれない。」

ここから、その子と俺の一大捕物劇が始まる。
いや、一大捕物劇なんていうのは大げさだ。
1時間、いや4,50分、いや2,30分。
あの手この手を使い、黒猫を捕まえた。

「後で、ちゃんと手洗うんやで。
そいで、もしほんまに飼うことになったら、1回ちゃんと動物病院に連れていくんやで。
何か病気持ってるかもしれんからな。」

それだけ俺が言うと、女の子は

「ハイ。ありがとうございました。」

と言って、笑顔で、黒猫を抱えて帰っていった。

しかし20分後、哀しい顔をして猫と一緒に帰ってきた彼女は

「やっぱり、だめだった…。」

とだけ言って、猫を手から離した。
猫は走って群れにもどり、こっちを見ている。

「まあ、しゃーないわ。
この猫にとっても、何が幸せかわからんからなあ。
君といっしょで、お母さん達といっしょに暮らすのが、この猫にとっての幸せかもしれんもんなあ。」

「うん。わかってる。」

素直で、いい子や。

「俺たちも、もう行かなあかんわ。
最後に、記念に何かあげよう。」

そう言って、ポッケにあった、使い古しのピックを取り出し、

「これはギターをひくための道具で、おにいちゃん達が使ってたやつや。
大事にしてな。」

と言って手渡すと、女の子は大喜びして、

「ありがとう。大事にする。
もし2人が有名になったら、すごい価値になるね。」

と、満面の笑顔でこっちを見た。

な、なんていい子なんや。
ピックごときで、ここまで喜んでくれるとは。
もう、おじさんでもなんでもいい。

この後、俺たちが出発する準備している間に、女の子は

「さようなら。」

と言って帰っていった。

10分くらいたって、さあ出発だと、スタートしてしばらく走っていると、道路のわきで、俺らを待っていたんだろうか、さっきの女の子が一生懸命大きく手をふっている。

背景の田園風景と重なって、まるで映画のワンシーンのようだ。

俺らも窓を開けて、大きく手をふった。

「バイバーイ。」

たぶん君を忘れません。       
                        』

とまあ、話自体は、ほんとなんてことはない話なんですけど、正直僕は、今日これを読むまで、この女の子の事は忘れていました

ただ、これを読んだ途端、当時の状況がほんとに鮮やかに頭の中によみがえってきたんです。

やっぱり、どんな事でも、何か記録に残しておくっていうことは、すごい大事なことなんだなということが分かりました。

このブログも、将来そう思えるような物になればいいなと思った一日でした。

今日はそれだけです。

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コメント

感動~~!!(ノ_・。)

でも・・・三年生の女の子三輪車に乗ってるんやね!
も~二輪車乗れるようになったかな~~!

日記は二冊とも途中から長い休みに入ってたけど
このブログにはロングバケーションに入って欲しくないよ~!

すごくすごく楽しみにしてるんやもん!

日記など記録を残すのって良いですよね!宝ですね!

少しずつみんなに宝話を聞かせください!

投稿: ひなた | 2006年9月14日 (木) 16時39分

以前、会社のフィリピン研修生の子にこんなことを言われたことがあります。

「僕たちはもう会うことはないかもしれないけど、僕の27歳の記憶には確かにあなた達のことは刻まれたよ。だから、27歳の自分を思い出す度に僕はあなた達のことを思い出すよ。」

出会いを大切にするということは、自分の思い出や経験を大切にすることなのだと思います。

きっと、その少女もピックを見るたびに、あの時のおじさんは元気かなぁって思い出すでしょうねw誰かの記憶の一部分に自分がいる。それってすごく素敵なことだと思うなぁ。

私もそんな出会いをこれからもたくさんしていきたいな☆

投稿: よしこ | 2006年9月14日 (木) 23時09分

な、なななななんてピュアなんだー。゜゜(´□`。)°゜。
なんだかめちゃ感動したー。゜゜(´□`。)°゜。
でもやっぱりお母さん強しですね。笑
小学校3年生のコが頑張ってもダメなんですね・・・
そういう記憶があるから気持ちがよくわかるー(o>ロ<)o
でも出会いってすごいいいものですね(◕ฺ‿◕ฺ✿ฺ)
私は人見知りですが、そんな出会いだったらいっぱいしてみたいと思った今日この頃です。

投稿: ショコラ | 2006年9月15日 (金) 00時37分

ありきたりだけど、その女の子とやり取りが目に浮かぶようなな・・・そんな感じ!!
このブログも将来の自分へのメッセージになれば・・・って。その意見。私も賛同です(笑)そしてきっと未来の私がいま作ってるブログを読んだときに、きっとたかゆきサンのことも思い出したりするんでしょうね♡
たかゆきサンも当時出会った女の子を「古い日記」を通して鮮やかに思い出したように、将来「ノーレイン ノーレインボー」を通して、今コメントをくれる皆のことや私のコト、思い出してほしいですね♪(ッてゆか、思い出してネ!!←強制!?笑)
これからも素敵な出会いがいっぱいあるといいですね~☆☆☆

投稿: さくら* | 2006年9月15日 (金) 01時12分

旅ってステキですね☆
たかゆきさんがそうであったように、その女の子に
とっても素朴でも心温まる思い出であって
ほしいな(u‿ฺu✿ฺ)
もう旅はしないのですか??
福岡にもストリートミュージシャンはたくさんいます。
でも、足を止めて聞き入ったのは一度だけです。
たかゆきさんの愛情いっぱいの歌が福岡でも聞けたら
いいな♪

投稿: やいちゃん | 2006年9月15日 (金) 20時50分

ひなたさん

ほんまですよねー。
3年生にもなって三輪車なんて。
けど案外、当時山口県では、そういうのが流行ってたのかもしれませんよ。(笑)

このブログ、すごくすごく楽しみにしてくださってるなんて、すごくすごくすごく嬉しいです。

これからも出来る範囲で頑張るので、すごくすごくすごくすごくよろしくお願いしますね。

投稿: たかゆき | 2006年9月16日 (土) 05時40分

よしこさん

そのフィリピンの研修生の方の言葉は、ほんとにいい言葉ですね。
感動。
やっぱり、出会いってすごく大切なことですよね。
世界中50億人もの中から出会うわけですもんね。
出会っただけで、それはもう奇跡に近いのかもしれませんね。

あの女の子も今頃、中学3年生。
僕らのことなんか、覚えてるのかなあ。
ピックも、まだ持ってくれてるのかなあ。
なんだか、想像するだけで、不思議な気分になります。

投稿: たかゆき | 2006年9月16日 (土) 05時55分

ショコラさん

やっぱ、お母さんは強いですよねー。
たぶん、あの女の子も、一蹴されたんでしょうね。
「ダメ!」って。(笑)
みんな、ちっちゃい頃は、同じような経験してますね。

僕も、こんな仕事をしておきながら、実は普段はめちゃくちゃ人見知りが激しいんですが、やっぱり多くの人と出会うには、それじゃいけない気も少ししてきますね。

投稿: たかゆき | 2006年9月16日 (土) 06時03分

さくら*さん

やりとり、目に浮かびました?
よかった、よかった。

さくら*さんが、将来、僕の事を思い出してくれるんですか?
そりゃあ、うっれしいなったら、うっれしいな。
もちろん僕も、さくら*さんやみなさんの事思い出しますよ。

ていうか、それまでに、みなさんとどこかで出会ってしまうかもしれませんよ。(笑)
ほんと、人生、どこで何が起こるか分かりませんからねえ。

投稿: たかゆき | 2006年9月16日 (土) 06時37分

やいちゃんさん

そう、旅はほんとステキです。
僕も、一人きりじゃなくて、だれか一緒に行ってくれる人がいるんなら、ずーっと旅してたいぐらいです。
まあ、もちろん、帰る所があるからこそ、旅なんですけどね。

んー、もう旅をしないのかと言われると、正直今は何とも言えません。
壮大な計画があったんですけど、ある事情で、今は白紙に戻ってしまってるんです。
また、おいおい話しますね。

確かに、福岡はいつ行っても、ストリートミュージシャンがたくさんいますよね。
まあ、それだけで生活してるなんて変わった奴は、まずいないでしょうけど。(笑)
ほんと、また福岡で歌えたらステキですね。
その時は、やいちゃん聴きにきてくださいね。

投稿: たかゆき | 2006年9月16日 (土) 06時53分

やっぱり、昔から言葉で伝えるのが上手だったんですね~
映画のワンシーンのようにってあるけど、それがまた映画のワンシーンのように浮かびます(なんか変な文章・・^^;)
昔の日記シリーズ楽しみです!

私も実家にいったときに、たまに学生の頃の日記とかみちゃうんだけど・・
赤面せずにはいられないほど、恥ずかしい内容&文章ですw
でもその時の、家族の風景とか部屋の匂いとかがよみがえってくる素敵なノートです。

残しておきたいものの一つですね♪

投稿: かすみん | 2006年9月16日 (土) 11時37分

かすみんさん

おかえりなさい、かすみんさん!

上手だなんて、お恥ずかしいです…。
けど、確かに文体はあまり変わってない気もしますね。
いいのやら、悪いのやら…。

かすみんさんも学生の頃、日記つけておられたんですね。
かなり興味があります。
いつか公開してください。(笑)

投稿: たかゆき | 2006年9月17日 (日) 01時50分

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