キレてないですよ!
現状にブログを追いつかせるためにも、少し辛いことを思い出して書こうと思います。
かなり長くなってしまいそうなんで、一気に書けるかどうか分かりませんが、先に謝っときます。
ちょうど1年くらい前のこと。 (虎舞竜じゃないよ。)
その日僕はすごく疲れていた。
今思えば、そんな日は仕事にでるべきじゃなかったのかもしれない。
ある金曜日、一人の40代ぐらいの白髪交じりのサラリーマンが僕の前で立ち止まり、こう言った。
「へたくそ!」
と、こんな事は日常茶飯事でよくあることなので、普段僕は適当にやり過ごす。
やはり、周りから見たら僕みたいないわば一般人が勝手に道で歌ってるわけだから、万人が良いと思ってくれるわけはない。
歌が気にくわない場合も多々あるだろう。
そういう場合は、自分勝手で大変申し訳ないんだが、歌が聴こえるほんの少しの間だけ我慢してもらって、そのまま素通りしてもらうのが一番ありがたい。
ただ、それでもやはり、「へたくそ!」などと罵倒されることは残念ながらちょくちょくある。
なんといっても、ここは夜の飲み屋街なんだから。
けど、そういう方をいちいち気にしてると自分の商売として成り立たなくなってしまうので、極力適当にあしらい、やり過ごす。
ただ、今回はいつもと少し違った。
何が違うかというと、僕はまだ何も歌ってなかったのだ…。(苦笑)
何も歌ってない人に対して「へたくそ」とは、なかなか上等な無理問答である。
ああ、めんどくさいおっさんが来たなと思っていると、
「千円やるから、もっとまともな歌うたえ。」
と言って、そのおっさんはギターケースに投げ捨てるように千円札を入れた。
ああ、ほんまうっとーしいおっさんやなあ。
「へたくそ」っていいながら、なんで金入れんねん。
金入れられたら、こっちも商売やから歌わなあかんやんけ。
もー、ややこしいなあー。
「お好きな歌はあるんですか?」
しぶしぶ聞く。
「しらん!そっちが決めろ。」
あー、ほんまうっとーしい。
もうなんでもいいわ。
適当に歌ってまお。
僕は、その時たまたま楽譜が開いてあった、河島英五さんの「酒と泪と男と女」を歌うことにした。
イントロが終わり、歌いだす。
「忘れて…、」
「やめろ!へたくそ!もっとまともなん歌え!」
えっ?
まだ、「忘れて」としか言ってないよ?
なんじゃ、このおっさん。
僕
「まだ、ちゃんと歌ってませんやん。」
おっさん
「あほ、俺は音楽詳しいからそんなんすぐわかんねん。
へたくそ。」
・・・・・・・・・。
あかん、もう我慢できへん…。
ああ、けど、この時僕がいつものように仕事としてちゃんと我慢できていれば、あんなことにはならなかったのに…。
ほんとに、いつもならこのくらいのことは我慢するのだが、その時はすごく疲れていたのと、長年これだけでやってきたという自分自身のオゴりが、ここで出てしまったのだ。
これがすべての始まりになってしまった…。
「ごちゃごちゃうるさいおっさんやのー。
気にくわんのやったら、金なんかいらんから、とっとと帰れや!」
「何?」
「おっさん、はじめから歌なんか聴いてへんやんけ。
ただ、文句言いたいだけやろ?」
「家は音楽一家やから、お前がへたくそなことぐらい見ただけですぐわかんねん。
嫁は声楽習っとんじゃ。
俺はいつもクラシック聴きにいっとんねん。」
「はあ?そんな事誰も聞いてへんわ。気持ちわるいのー。
ほんで、へたくそや思うんやったら、いちいち立ち止まんなや。
だれも、おっさんに聴いてくれなんて頼んでないねん。
こっちも聴いていらんし、金なんかいらんから、この千円持って、はよ帰れや。」
「…お前、誰に向かって口きいとんねん。」
「知るか!」
「俺は10何年○○に飲みにきとんねん。
年収も1000万あんねん。
お前ごとき、ここで歌われへんようにするぐらい簡単やねんからな。」
「だから何やねん。そんなもん知ったこっちゃあるか。
ただの、こんな街の弾き語りにからむしか楽しみのない、しょーもない人生やんけ。」
「なんやとー?
今、お前俺の人生否定したな!
覚えとけよ、この乞食が!」
「おお、なんぼでも否定したるわ。
とにかく、商売の邪魔やから、とっととどっか行けや。」
「こっちも、お前みたいなへたくそな歌聴かされたら、通行の邪魔じゃ。
警察通報するぞ!」
「通報でも何でも好きにせえや。
とにかく、俺は今仕事せなあかんねん。
歌うるさいんやったら、おっさんが見えへんようになるまで歌わんといたるから、とにかく早くどっか行ってくれ。」
「ばかにしやがって。覚えとけよ!
お前の人生めちゃくちゃにしたるからな!」
「もう、分かったから、なんせ邪魔やねん。
早く消えうせろ!」
とにもかくにも、そのおっさんは依然ぶつぶつ言いながらも、立ち去っていった…。
あー、めんどくさかった。
そう思いながらも、僕は仕事を再開させた。
3、4分後、お巡りさんがやってきた…。
実は、僕が演奏している場所は、道路を隔てて5,60メートル先に交番があるのだ。
どうやら、さっきのおっさんがほんとにその交番に通報したみたいだ。
お巡りさん
「あー、なんか苦情が入っちゃったみたいだから、すぐ直してね。」
僕
「分かってます。白髪交じりのサラリーマンの人でしょ。」
お巡りさん
「そう。」
僕
「分かりました。すぐに片付けます。
お手数かけてすみません。」
お巡りさん
「うん、じゃあよろしくね。」
と、まあ、なんともライトな会話が交わされる。
実は、まだ言ってなかったが、このライトな会話からも分かるように、僕とこの周辺のお巡りさんとは、昔からなんだか微妙な関係にある。
長くやっているせいで、ちょっとした名物になっているのはお巡りさん達もよく知っていて、普段はやみくもに僕を止めたりせず、ずっと見てみぬふりをしてくれており、何か通報があった時だけ、止めにくるのである。
そして、止めにきたとしても、強制的に止めるなんてことはせずに、僕を信用してくれていて、このような口頭注意だけで終わる場合がほとんどなのだ。
この日も、僕のことをよく知っているお巡りさんだった。
気持ちはよく分かるけど、警察側としても、今日だけは片付けて帰ってくれ、ということだ。
金曜日なので、金銭的には痛いが、まあ今日はしかたない。
こういうたぐいの苦情や通報は、ごくたまにある。
まあ、慣れっことまではいかないが、そこまで深くは考えない事にしている。
なぜなら、なんといってもここは飲み屋街。相手もおそらくお酒が入っているからである。
だから、次訪れた時は、完全に忘れてしまっているか、もうどうでもよくなっている場合がほとんどなのだ。
同じ相手がまたからんできたり、通報してきたなんてことは、今まで一度もない。
それに、いくら仕事だといっても、やはり我慢の限界ってものが僕にもある。
あまりにも理不尽なことを言われつづけると、さすがに頭にくる。
まあ、今回はちょっと安易にキレてしまった部分も否めないけど…。
とにかく、僕はこの日の事をあまり深刻には考えていなかった。
しかし、それはとんだ大誤算だった…。
やっぱ、次へ続きます…。
→「現実」
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コメント
続き楽しみに待ってます。
投稿: 藤井 | 2006年8月21日 (月) 22時24分
わーわーわー。
すっごい続きが気になる・・・。
気になる・・・。
気になるぅ~!!!
はじめましてで、いきなり叫んでしましました(反省)
かえるさんのところから飛んできました☆
でも、ホンマに気になってマス。
今夜寝れるかしら(笑)
投稿: さくら* | 2006年8月21日 (月) 23時50分
たかさんえ
ははははじめまして(o>ロ<)o
りぃぃちゃんのブログみてたら、ぽちっと押してしまいました。。。勝手に入ってきて、勝手に通り過ぎるのもあれだと思って、ブログ読んだら、ちょと続きがとても気になったのでコメントいれてみましたのです(o・ω・o)
ミュジシャン頑張ってください(๑→ܫ←人→ܫ←๑)
投稿: ショコラ | 2006年8月22日 (火) 00時35分
藤井さん
いつもありがとうございます。ちょっと待っててくださいね。
さくら* さん
はじめまして、さくら* さん。
かえるくんのブログのコメント欄でよくお見かけしてます。
わざわざ、こちらまで足を運んでいただいてありがとうございます。すごく嬉しいです。
さて、続きの件なんですが、なんせ僕はまだパソコン初心者で、文章を書くのがすごく遅いので、いつも1つの記事を書くのにほんとに時間がかかってるんです。
だから、今回も少し時間がかかってしまうかもしれません。
僕の中で大事な内容っていうのもありますし。
せっかく気にしていただいてるのに、すみません。
期待せずに、もうちょっと待っててください。
是非、ゆっくり寝てくださいね。(笑)
あっ、あと、先に言っときますけど、続きって、そんなに楽しい内容じゃないですよ。(笑)
ショコラさん
はじめまして、ショコラさん!
はじめましてと言っても、実は僕、ショコラさんのブログに何度も遊びにいかせてもらってるんですよ。
(きっかけは、かえるくんのブログから)
ただ、僕の場合、ショコラさんと違って、勝手に入って、勝手に読んで、勝手に出て行ってしまってました。
どうも、ずみまぜん。(涙声)
だから、そのショコラさんからコメントをいただくなんてすごく光栄であります!敬礼!
これからは、ちゃんと足跡を残させてもらいますので、よろしくお願い申し上げます。
あっ、あと、ミュジシャン頑張ります。(笑)
投稿: たかゆき | 2006年8月22日 (火) 03時21分
さっそくブログにコメントくださってありがとーございます☆
ありゃ!Σ(´゚∪_゚`)アジャパ!
ほんとは遊びにきてくれていたのですね♪
ありがとーーございまするるる( *ゝ∀・)b
とっても嬉しいです(◕ฺ‿◕ฺ✿ฺ)
素通りも大歓迎ですU。・x・)ノ チワン!
これからも遊びに来ますのでよろしくお願いしますっ( `∀´)イヒッ
投稿: ショコラ | 2006年8月22日 (火) 08時15分
こちらこそ、よろしくお願いします。Σ(´゚∪_゚`)アジャパ!
絵文字すごいですね。U。・x・)ノ チワン!
投稿: たかゆき | 2006年8月22日 (火) 20時17分
こんにちは、優希です。
本当に色々な方々が世の中いらっしゃいますよね・・・。
ワタシもね、お客さん商売が実は、長かったんですよ。
当時は、音楽とは又違うから何とも言えないのだけど(苦笑)一番印象に残っている記憶は、お客様の接客の中で、お酒を面等向かってぶっ掛けられました、次に・・・お金の札束で顔をひっぱたかれましたね(苦笑)今思えば、痛くもかゆくもないけど・・・当時は、凄く悔しかったよ。
でも。
「泣いたら、負けや~・・・」奥歯でっぎゅっと噛み締めて涙堪えながら、相手に頭を下げていたのを遠い記憶の中にあります。20代全般の頃の話だったと思います。
でも?そんな私も出来た人間ではありません・・・
場合はちょっと違うんだけどね、「お金いりません、お帰りください」といって返した後に、従業員に「塩巻いとき~!」といって、塩を巻いた事もあります。その頃には、前回の頃とは違って、地元でもそこそこ名が浮上してきた頃だったんで、何処かで自信と態度がLになっていた部分があったのかも?しれませんね。で、そののち、罰があたってか、人生の転落まっしぐら~って感じでしたけどね。でも、見ている人は必ず見ていてくれていると思ってます。ここ数年はね、上記のようなおっさん?ニュアンスの似ている音楽家の方々に出会う事等ありますけど10のウチ9流して1だけ聞くようにしています。揉めるのもなんか、体力使うのイヤだし・・・はたから見ると負け犬に見えるかも?しれないけど・・・自分から撤退するようになりました。
ワタシも元々気性が「切れやすい」性格をしている為・・・そういう人格もだしたくないな~、なんて、思っちゃったりする時があってね(爆笑)ワタシは、本当に根性がないです。
頑張れ~!!たかゆきさん!負けるな~!ファイト!オー!
投稿: 優希 | 2006年8月23日 (水) 15時06分
優希さん、いつも温かいお言葉、ほんとにありがとうございます。
やっぱり、夜の仕事をしていると、ほんとに常識では考えられないような人にたくさん遭遇しますね。
そういう人は、こちらの常識が通用しないから、やっぱり、逃げるが勝ちっていうことがたくさんあると僕も思います。
よし、僕もがんばるぞ!
優希さんもがんばりましょうね!オー!
投稿: たかゆき | 2006年8月24日 (木) 05時27分
なんておじさん…でしょう…。
あまりにひどい話なのに、文才のせい(おかげ)で、
たまに笑っちゃいました…。
相当ストレスがたまってて、かつ性格の悪い人物に、
たまたま見つけられてしまったんですね…。
続きが気になります。
今から読ませてもらいますね(笑)。
投稿: まい | 2006年11月 7日 (火) 06時58分
まいさん
あれま、ほんとにこんなところまで読んでくださったんですね。
ありがとうございます。
ね、うっとしいおっさんでしょ。
けど、ちょっとでも笑えてもらってよかった。(笑)
ゆっくりと続き読んでください。
って、そうか、僕がこのコメント書いてるときには続きよんでくれた後ですね。(笑)
投稿: たかゆき | 2006年11月 7日 (火) 22時30分